「腸活にターメリック」…あまり馴染みがないように感じられますが、最近では腸に対するターメリックのさまざまな効果が報告されています。
今回はそんなターメリックの効果について解説していきます。
目次
ターメリックとは?
ターメリック(=ウコン)とはショウガの仲間で、カレーなどのスパイスとしてよく使われています。
インド料理で広く用いられ、アーユルヴェーダでも古くから使用されてきたそうです。
ターメリックの黄色はこのクルクミン由来です。
実はクルクミンが腸に対して強力な薬効性を有することが多くの研究で示されています。
クルクミンはなぜ腸にいいのか?
クルクミンには腸に対する強い抗炎症作用があることが報告されています。
腸は非常に炎症を起こしやすい臓器です。
腸内の悪玉菌の毒素により炎症を起こすこともしばしばあります。
腸は食べ物の栄養素を身体の中に取り込む場所であり、炎症が慢性化すると栄養の吸収が低下してしまいます。
また、腸は身体にとっての毒素や異物が血液中に侵入することを防ぐバリアの役割も果たしています。
そこには免疫細胞が多く集まっており、身体にとっての異物が侵入してくると免疫反応により炎症が起こってしまいます。
しかし腸に炎症が起こっていたとしても自覚症状はほとんどないので気づくこともありません。
また、炎症が慢性化するとリーキーガットといって腸に小さな穴が開いたようになり、腸のバリア機能はさらに低下することになります。
なので、腸の炎症を取り除くことは腸活において非常に重要なのです。
クルクミンの効果
クルクミンには以下のような作用があるようです。
- 病原性細菌に対する抗菌活性
- 腸の炎症を抑えて腸管のバリア機能を改善
- 腸内で過剰な免疫を調整するregT細胞と酪酸産生菌を増加
(酪酸はregT細胞を誘導) - 病原性細菌に対する過剰な免疫反応を抑制
- 炎症性サイトカインの放出を抑制
- 抗カンジダ作用
クルクミンは病原性細菌や過剰な免疫反応を抑えることにより抗炎症作用を示しているようです。
おまけにカビの一種であるカンジダにも効果があるようなので、腸にとってはかなり有用な成分のようです。
クルクミンの摂り方
クルクミンはサプリメントでも販売されていますが、大量摂取により肝臓に負担がかかる恐れがあるので、食品から摂取するのがいいでしょう。
クルクミンは非常に脂溶性(水に溶けにくい)が強く、腸からあまり吸収されないことがわかっています。
非常に抗酸化力、抗炎症作用が強い成分なので、体内にうまく取り入れることができれば、腸に対する抗炎症作用の他に以下のような効果が期待できるようです。
- 血管保護作用
- 脳機能改善、認知症予防
- 抗うつ作用
- 抗がん作用
クルクミンは脂溶性のため、油と一緒に摂ると吸収率が上がる可能性があります。
おすすめの摂り方としては、ココナッツオイルやミルクを使ったカレー。
ココナッツの油分でクルクミンの吸収率も上がるはずです。
また、ココナッツに含まれる中鎖脂肪酸は腸のカンジダにも効果があることが知られています。
腸活の際には併せて摂りたい成分です。
市販のカレー粉にはだいたいターメリック(=ウコン)が含まれていますが、購入するときは念のため成分表示も確認しておきましょう。
※ちなみにカレールウにはクルクミンはほとんど入っていないようです。
クルクミンの薬効性は非常に強く、今後も注目していきたい成分です。
ターメリックはカレー粉に含まれており、いろんな料理に応用できると思います。
普段から意識的に取り入れてみてはいかがでしょうか?
腸活については以下の記事も参考にしてみてください。
腸内環境が及ぼすさまざまな影響 腸内環境がなかなか改善しないのは副腎疲労が原因だった!?〜副腎と腸の関係について〜