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【胃腸のはなし】胃酸が出ていないと腸内環境が悪化する?胃酸不足の原因と対策について解説

今回は胃酸のはなしです。

 

まず、胃酸はとても重要な消化液です。

 

胃酸がきちんと出ているかどうかということは意外と軽視されがちなのではないでしょうか?

 

実は胃酸が過不足は健康に大きく影響します。

 

ストレスによる胃酸過多、逆流性食道炎など胃酸の出過ぎが問題視されることが多いですが、実は胃酸が十分に出ていない人がとても多いのです。

 

 

目次

胃酸の役割

胃は口と食道で繋がっており、口で咀嚼した食べ物が最初に通過するところです。

 

そこで分泌される胃酸は強酸性の消化液です。

 

胃酸の役割には次のようなものがあります。

 

  • タンパク質の消化
  • ミネラルの吸収を助ける
  • ビタミンB12の吸収を助ける
  • 口から入ってきた細菌の殺菌
  • 腸のpHの維持

 

どれも重要な機能です。

 

これらの機能が十分に果たすことができない場合、どのようなことになるのかひとつずつ見ていきましょう。

 

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胃酸不足の影響

タンパク質の消化不良

胃酸が十分に出ない場合、食事中のタンパク質は未消化のまま腸へと運ばれます。

 

未消化タンパクは腸内細菌により発酵し、有毒物質やガスを発生します。

 

お腹の張り、便秘や腸の炎症によるリーキーガット(腸漏れ)を引き起こします。

 

 

さらに、リーキーガットが進むと未消化タンパクが血液中に吸収されるようになり、それが原因で全身のアレルギーを引き起こします。

 

ミネラルの吸収不良

亜鉛、マグネシウム、鉄など。

 

これらは人間にとって欠かせないミネラルです。

 

しかし、ミネラルはそのままでは腸から吸収されません。

 

腸の細胞にはイオン専用の入口があり、ミネラルはイオン化されることによりそこを通って吸収されます。

 

ミネラルがイオン化されるには強酸性である胃酸が必要なのです。

 

ビタミンB12の吸収不良

ビタミンB12は赤血球の正常な成熟に必要な栄養素です。

 

貧血の人ではビタミンB12が足りていないことがけっこうあるようです。

 

しかし、貧血改善のためにビタミンB12のサプリを摂ってもなかなかうまくいきません。

 

それは、ビタミンB12がうまく吸収されていないことが原因のようです。

 

ビタミンB12が吸収されるには、胃酸に含まれる内因子という物質が必要です。

 

ビタミンB12は内因子と結合した状態でないと腸から吸収されないのです。

 

病原性細菌の侵入

細菌はいろんなところに潜んでおり、食材と一緒に口から侵入してきます。

 

しかし、口から侵入した病原性細菌は、強酸である胃酸によって殺菌されます。

 

胃酸は細菌から体を守る防御機構とも言えます。

 

侵入した細菌が殺菌されずに腸の中に入り込んだら、腸内環境の悪化は必至です。

 

腸内のアルカリ化

健康な人の腸は弱酸性に保たれています。

 

腸内が弱酸性だと腸内フローラが保たれたり、カンジダや病原性細菌の繁殖を防ぐことができます。

 

弱酸性を保つ要因のひとつが酸性の胃酸です。

 

胃酸は腸内に流れ込み、腸内を酸性化させます。

 

しかし、胃酸が少ないと腸内がアルカリ化していきます。

 

腸内がアルカリ化すると、病原性細菌やカンジダが繁殖しやすい環境となってしまいます。

 

また、健康な人の便は黄土色ですが、、腸の中のアルカリ化が進むと便は黒っぽくなっていきます。

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胃酸が出ない原因

胃酸が出ない大きな原因は交感神経の過緊張です。

 

自律神経には交換神経と副交感神経がありますが、交感神経は胃腸の動きを止めて、消化液の分泌を減らします。

 

反対に、副交感神経は胃腸を動かし、消化液の分泌を促進します。

 

食事のときにリラックスできていないと胃腸が動かず、食べ物がうまく消化できません。

 

また、ピロリ菌の感染も胃酸分泌が少なくなる原因のひとつです。

 

 

ピロリ菌は胃炎、胃がんなどのリスクになるだけではなく、胃酸の分泌を邪魔して栄養素の消化吸収も低下させます。

 

日本ではピロリ菌の保菌者がたくさんいます。

 

ピロリ菌は自覚症状では気づきにくいため、実は感染していたということも多いと思います。

 

早めに医療機関にて検査を受けて除菌しておくことをオススメします。

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胃酸不足でも消化を良くする方法

胃酸を分泌させるには自律神経の緊張をほぐすのが一番ですが、なかなか簡単なことではありません。

 

食べ物やサプリで一時的に消化を良くすることができるので、まずはそちらを試してみることをオススメします。

 

胃酸の分泌を促す食べ物

梅干し、レモン汁、酢の物を食前に摂ると胃酸の分泌が促進されて、食べ物の消化がスムーズになります。

 

消化酵素を含む食材

大根、玉ねぎ、パイナップル、キウイなどの食材はタンパク消化酵素を豊富に含んでいます。

 

これらの食材を一緒に摂ることでタンパク質の消化がスムーズになります。

 

ただし消化酵素は熱に弱いので、高温で調理すると消化酵素の働きが失われてしまいます。

 

消化酵素サプリ

消化酵素を数種類含んだサプリメントがあります。

 

これを食事と一緒に摂取することで、食べ物の消化を助けることができます。

 

例えば、iHerbには下のような商品があります。

NOW Foods, スーパーエンザイム

 

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まとめ

【胃酸の役割】
タンパク質の消化、ミネラル・ビタミンB12の吸収補助、病原性細菌の殺菌、腸内pHの維持

 

【胃酸不足の影響】
タンパク消化不良による便秘・腹部膨満感・腸内環境の悪化、ミネラル・ビタミンB12の吸収不良、病原性細菌の侵入、腸内のアルカリ化

 

【胃酸不足の原因】
自律神経の過緊張、ピロリ菌

 

【消化不良対策】
梅干し・レモン汁・酢の物の食前摂取、大根・玉ねぎ・パイナップル・キウイなどの食前摂取、消化酵素サプリ

 

以上になります。

 

胃酸不足は健康維持のために真っ先に改善しておくべきところです。

 

消化不良が気になる方は、紹介した方法をぜひ試してみてください。

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